- グランパシャツはバンドカラーのプルオーバーによく使われる呼び名
- ヴィンテージ選びは素材感とデザインから見る
- 気になる一着はサイズ表記と丈まで確かめてから選ぼう
グランパシャツは、量販店の現行品から軍物の形をまねた新品まで、いろいろな売り場に同じ名前で並んでいます。
グランパシャツは、帯状に立った襟(バンドカラー)で、頭からかぶって着る(プルオーバー)シャツによく使われる呼び名です。商品名には「2ボタン」「ロング丈」といった言葉も添えられます。
この記事では、グランパシャツの呼び名と形、軍物と民間物の種類、ヴィンテージの選び方を、ユーロ古着を扱う店主の立場からお話しします。古着で選ぶなら、名前より実物の形を見るほうが確かです。グランパシャツを一枚探している方は、売り場へ行く前の下見のつもりで読んでみてください。



グランパシャツは名前で選ばず、襟の立ち方と前の開きを見てほしいです。
新潟・沼垂から、古いものの話をぽつぽつ書いています。1940〜80年代のフランスのワークウェア、フレンチヴィンテージ、ブロカント。そういうものを扱う小さな店です。
グランパシャツとは?呼び名と形


グランパシャツの商品名には、英語の表記、形を表す言葉、似た型のスリーピングシャツの名前が混ざって並びます。
- 英語の呼び名
- バンドカラーとプルオーバーの形
- 似た型のスリーピングシャツ
どれも、売り場で商品名を読むときの手がかりです。
英語の呼び名
売り場の商品名で見かける英語は、Grandpa ShirtやGrandad Collar Shirtです。
バンドカラーとプルオーバーの形
グランパシャツの商品名には、プルオーバー、バンドカラー、スタンドカラー、2ボタン、裾長、ロング丈、ラウンドボトムといった形の言葉がよく並びます。
- バンドカラー:襟が折り返さず、帯のように首まわりに立つ形
- プルオーバー:前が下まで開かず、頭からかぶって着る形
- 裾長・ロング丈・ラウンドボトム:丈の長さや裾の形を表す言葉
ここに挙げたのは商品名によく並ぶ言葉で、すべてのグランパシャツがこの形とは限りません。襟の立ち方と前の開きの長さは、一着ずつ見比べてください。
似た型のスリーピングシャツ
軍物のグランパシャツの商品名には、スリーピングシャツ、パジャマシャツ、アンダーシャツ、メディカルといった言葉が添えられていることがよくあります。
リネンのスリーピングシャツは、私の店でも扱う型です。
軍物と民間物のグランパシャツ


ヴィンテージのグランパシャツは、大きく分けると軍物と民間物です。軍物には、デッドストック(作られたまま、誰にも着られずに残ったもの)も売られています。
- 各国の軍のグランパシャツ
- 民間のグランパシャツ
- リネンのグランパシャツ
- 白やインディゴの綿のグランパシャツ
軍物と民間物は、どちらが上というものではなく、出どころの違いです。素材もリネンに限らず、綿のものまで幅があります。
各国の軍のグランパシャツ
スウェーデン軍、スイス軍、チェコ軍、ロシア軍、ドイツ軍、デンマーク軍など、いろいろな国の軍のグランパシャツが売られています。デッドストックのものも、着用済みのものも出回っています。
民間のグランパシャツ
民間物では、ドイツ・オランダ・フランスのグランパシャツを扱う店があります。LOGUEのユーロ古着のページでは、農夫のグランパシャツを、馬商や羊飼いのスモックと同じフランスの古い仕事着として紹介しています。
リネンのグランパシャツ
LOGUEで扱ってきたリネンのグランパシャツには、胸当て(胸元に重ねた当て布)のついたバンドカラーのプルオーバーがありました。赤いイニシャルの刺繍が入ったものもありました。
生地としてのアンティークリネンは、ほのかに弾力のある張りを持っています。100年ほど前のフランスで織られたリネンには、いまのリネンにない揺れがあります。
白やインディゴの綿のグランパシャツ
白い綿で扱ってきたのは、次のような型です。
- 小襟のもの
- ピンタック(細かく縫いつまんだひだ)の胸当てが付いたもの
- 襟や前立てにピンクの刺繍が入ったもの
- 胸ポケットに赤い縁取りがあるもの
インディゴや紺の綿では、横縞の生地にバンドカラーを合わせたものや、裾に当て布をして縫い直した跡のある一着がありました。
ヴィンテージのグランパシャツの選び方


私は、素材感やデザインを最初に見ます。丈が長めの品もあるので、サイズ表記の読み方とあわせて確かめてください。
- 最初に見るのは素材感とデザイン
- サイズ表記の読み替え
- 丈と裾の形
どれかひとつで決めずに、3つを重ねて見てください。
最初に見るのは素材感とデザイン
素材感では、リネンか綿かがまず分かれ目です。リネンなら、ほのかな張りと揺れが手がかりになります。
デザインなら、襟がバンドカラーか小襟か、胸当てや刺繍が入っているかが見どころです。
サイズ表記の読み替え
スウェーデン軍のグランパシャツには、SIZE 36・40・42のように数字で書かれた品があります。ある店の例では、36は日本サイズのXS、40はM、42はLの方に勧められていました。
1店・1品の読み替えなので、ほかの国の軍物や民間物には、そのまま当てはめないでください。
丈と裾の形
グランパシャツには、丈が長めの品があります。裾長やロング丈、ラウンドボトムといった言葉が、その目印です。着丈の実寸は、手持ちのシャツの着丈と見比べると選びやすくなります。
グランパシャツの着こなし


グランパシャツは、一枚で着るか、上着の下に重ねるかで見え方が変わります。
- 一枚で着る
- 上着の下に着る
どちらから試すかは、手持ちの服と相談して決めれば十分です。
おじいちゃんっぽく見えないか、と気になる方もいると思います。見え方を決めるのは、シャツそのものより合わせる服です。下はスラックスで合わせるのもいいですし、もちろんワークパンツでも合います。
一枚で着る
一枚で着る型は、シャツの形と生地がそのまま見える着方です。リネンのスリーピングシャツなら、洗いざらしの白い生地が肌に張りつかず、さらりと着られます。
上着の下に着る
コートの下に重ねる着方もあります。立ち襟が上着の襟元から少しのぞく程度が、首まわりのすっきり見える重ね方です。同じユーロ古着の上着は、フレンチワークジャケットの記事で型ごとに書いています。
グランパシャツに関するよくある質問
グランパシャツという名前は、綴りも由来もひとつに決まっていません。
- グランパシャツのスペルは?
-
店の表記ではGrandpa Shirtが多く見られます。ただ、正式な綴りがこれひとつだと確かめた資料はありません。
- グランドファーザーシャツとは?
-
グランパシャツと同じ物を指す呼び方かどうかは、確かめられていません。英語では、Grandad Collar Shirt と表記する店もあります。
- グランパシャツの由来は?
-
由来はひとつに決められません。軍物の商品名には、スリーピングシャツやパジャマシャツの名前がよく添えられています。寝間着だったと見る手がかりです。一方、LOGUEのユーロ古着のページでは、農夫が着ていた仕事着として紹介しています。
まとめ:グランパシャツは形と出どころを知って選ぶ
- 呼び名と形:バンドカラーのプルオーバーによく使われる名前。すべてがこの形とは限らない
- 軍物と民間物:各国の軍物と、ドイツ・オランダ・フランスの民間物がある
- 素材:リネンだけでなく、白やインディゴ・紺の綿もある
- 選び方:素材感とデザインから見て、サイズ表記と丈を重ねて確かめる
- 着こなし:一枚で着るか、上着の下に着るか
グランパシャツをヴィンテージで選ぶなら、軍物か民間物か、リネンか綿か。出どころと素材がわかると、売り場に並ぶ一枚ずつの違いが見えてきます。



素材感やデザインを最初に見る。
LOGUEは完全予約制の店で、実物を手に取って相談できます。
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