古着ブームは終わった?2026年の実態と閉店ラッシュの裏側

is the vintage boom over
つるけん
LOGUEオーナー
SEOコンサルタント&古着屋LOGUEのオーナーという二足のわらじで活動中。学生時代に読んだCHOKi CHOKiがキッカケで古着にハマり始める。70〜80年代のアメリカ古着、1900年代初頭のフランス古着が大好物。

「古着ブームは終わった」という声を聞きますが、終わっていません。2023年の古着輸入額は120億円を超えて統計開始以来の最高を更新し、2024年1〜3月も金額は前年を15.7%上回りました。

ただし、首都圏では「閉店ラッシュ」と言われる現象も同時に起きています。古着屋の激戦区・下北沢では200店舗超まで膨張した古着屋が調整局面に入り、目抜き通りの大型店が閉業する異変も報じられました。

この記事では、矛盾して見えるこの状況の正体と、「大事なのはブーム論争そのものではない」という視点を、古着屋オーナーの立場からお伝えします。ブームに振り回されず古着と付き合いたい方は、参考にしてみてください。

つるけん

「終わった」「終わってない」の論争より、目の前の一着がいいかどうか。私が大事にしたいのはそこです。市場の数字と店の現場、両方の景色から見ていきましょう。

この記事の要約
  • 古着ブームは終わっていない。輸入量は減っても輸入額は統計開始以来の最高を更新
  • ただし下北沢では200店舗超まで膨張し、目抜き通りの大型店が閉業するなど「閉店ラッシュ」が現実に起きている
  • 原因は家賃高騰と円安のダブルパンチ・供給過多・低価格勢との競合の3つ
  • 重要なのは「ブームが続くか終わるか」ではなく「自分が何を求めるか」
  • 下北沢では閉店、新潟では開店の話が聞こえる。終わったのではなく場所によって時計の進み方が違う(店主の実感)

>>新潟市中央区沼垂の古着屋「LOGUE(ローグ)」

新潟・沼垂の、小さな古着屋から。

新潟・沼垂から、古いものの話をぽつぽつ書いています。1940〜80年代のアメリカ・フランスのワークウェア、フレンチヴィンテージ、ブロカント。そういうものを扱う小さな店です。

目次

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古着ブームは「終わった」のか?結論から答える

古着ブーム2026年の現在地を図解したインフォグラフィック

古着ブームは終わっていません。ただし、その姿は明らかに変わりました。この章では数字と現場感覚の両面から、いま起きていることを整理します。

この章で分かること
  • ブームは終わっていない。ただし「形」は変わった
  • 2023〜24年の輸入データ|量は減っても金額は最高
  • それでも「閉店ラッシュ」が同時に起きている矛盾

ただし「終わっていない」で片づく話でもありません。数字を見たあとに、必ず矛盾が残ります。

ブームは終わっていない。ただし「形」は変わった

メディア露出は確かに減りました。テレビや雑誌が「古着特集」を組む頻度は、2020年前後のピークと比べると明らかに少ない印象です。だから「もう終わったのかな」と感じるのは自然な感覚だと思います。

でも数字を見ると違う景色が見えてきます。2023年の古着輸入は量こそ8.8%減った一方で、金額は120億円を超えて統計開始以来の最高。2024年に入っても金額は前年を15.7%上回っています。熱狂が落ち着いた代わりに、生活に溶け込んだというのが現在地です。

2023〜24年の輸入データ|量は減っても金額は最高

繊研新聞によれば、日本の古着輸入は以下のように推移しています。

期間輸入量輸入金額単価
2023年9,542トン(前年比8.8%減)120億4,400万円(4.7%増)1,262円/kg
2024年1〜3月2,218トン(4%増)29億2,600万円(15.7%増)1,319円/kg
出典:23年の古着輸入、数量減少も金額過去最高 24年1〜3月は再び増加|繊研新聞(2024年5月29日)。輸入金額は1988年の統計開始以来の最高

SNSでは古着コーディネートが毎日投稿され、ユニクロなど大手ブランドの古着プロジェクトも継続中。量が減ったのに金額が伸びているということは、一着あたりに払われる金額が上がっているということです。古着は「安いから買うもの」から、選んで買うものへ静かに変わりつつあります。

それでも「閉店ラッシュ」が同時に起きている矛盾

古着に流れるお金は増えているのに、SNSや業界紙では「あの店が閉店した」「古着屋が減っている」という声も目にします。これは矛盾なのでしょうか。

答えは「矛盾ではない」。古着に落ちるお金は増えているけれど、店舗レベルでは淘汰が進んでいるのです。

正直に書くと、私は店を開ける前、こうした数字をほとんど見ていませんでした。市場が伸びているかどうかより、挑戦したい、動けるうちにやりたいことをやっておきたい、という気持ちのほうが強かった。数字を確かめるようになったのは、店を始めてからです

古着屋の激戦区・下北沢で起きている「閉店ラッシュ」の実態

下北沢古着屋マップの変遷を図解したインフォグラフィック

「閉店ラッシュ」の象徴として語られるのが、古着屋の激戦区・下北沢です。繊研新聞の報道をもとに、いま何が起きているのかを整理します。

下北沢で起きていること
  • 下北沢の古着屋は200店舗超|2022年比3割増の急増
  • 目抜き通りの大型店が次々と閉業
  • 「調整局面」に入った下北沢の古着屋シーン

閉店の話が集まるのは、店が減った街ではなく、増えすぎた街です。下北沢で何が起きたのかを先に見ておきます。

下北沢の古着屋は200店舗超|2022年比3割増の急増

下北沢はここ数年、古着屋が急増していました。繊研新聞によれば、コロナ禍以降に古着屋の数は200店舗を超え、2022年比で約3割増にまで膨張しています。

コロナ禍で一時的に商業地の家賃が下がったタイミングで、小規模な古着屋が一斉に出店したのが背景です。一時期は「古着屋が毎週のようにオープンしている」と言われるほど。下北沢に行けば、狭い路地の奥まで古着屋が並ぶ光景が日常になっていました。

目抜き通りの大型店が次々と閉業

ところが2025年に入って、風向きが変わりました。繊研新聞は2025年9月の記事で、下北沢の目抜き通りにあった大型古着店が閉業するなど異変が生じていると報じています。

200店舗超まで膨張した結果、お客様の争奪戦が激化。売上が伸びず、家賃をまかなえない事業者が増えているのです。とくに厳しいのが、2022〜23年ごろに出店した小規模事業者。家賃が上昇する局面で参入した店ほど、固定費の重さに耐えられなくなっている。

「調整局面」に入った下北沢の古着屋シーン

繊研新聞はこの状況を「調整局面」と表現しています。膨張しすぎた市場が、正常な供給量に戻るための調整が始まったという見方です。

業界内では「今後も閉店は増える」との見方が強まっています。コロナ禍の特殊な環境で生まれた古着屋ブームが、家賃・為替・競合という現実の前で再編されている。それがいま下北沢で起きていることの正体。

出典:下北沢 あふれる古着屋、調整局面へ 家賃高騰と売上不振で厳しく|繊研新聞(2025年9月2日)

つるけん

首都圏の友人からは「家賃が上がって厳しい」「円安で仕入れが重い」という声を聞きます。数年後、同じ波が新潟にも来るかもしれない。個人的にはそう思って、危機感を持ちながら試行錯誤している最中です。

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古着屋の閉店ラッシュが起きている3つの構造的な理由

閉店ラッシュの3つの構造的理由を図解したインフォグラフィック

下北沢の事例を一般化すると、いま首都圏で「閉店ラッシュ」が起きている背景には、主に3つの構造的な理由があります。どれも一過性ではなく、今後も続く傾向です。

閉店ラッシュが起きている3つの理由
  • 都市部の家賃高騰と円安のダブルパンチ
  • コロナ後の供給過多と希少性の低下
  • SHEIN・ユニクロなど低価格勢との競合

先に断っておくと、3つ挙げましたが、自分の数字で語れるのは円安だけです。あとの2つは、報道と、同業から聞いた話でできています。店をやっている立場でも、業界全体を見渡せているわけではありません。

都市部の家賃高騰と円安のダブルパンチ

下北沢・原宿・大阪アメ村などの激戦区では、コロナ禍で一時下がった商業地の家賃が、この数年で元に戻ってきました。低家賃の間に出店した小規模店ほど、家賃上昇のダメージを受けています。

コスト要因変化影響
都市部の家賃コロナ後に上昇固定費が重くなる
為替(円安)対ドル160円台海外仕入れコスト増
輸送費燃料・人件費上昇輸入経費が上乗せ

さらに追い打ちをかけているのが円安です。海外仕入れがメインの古着屋にとって、ドル建てのコストは数年前と比べて明らかに重くなりました。家賃が上がり、仕入れが重くなる。この2つが同時に来て、体力のない店から閉店していくのは自然な流れです。

円安については、伝え聞きではなく自分の数字で言えます。海外から仕入れるとき、いまは1ドル160円台で着地価格を計算している。同じ一着でも、数年前の感覚で値付けすると合いません。上がった仕入れ値をそのまま売価に乗せれば売れなくなるし、乗せなければ利益が消える。閉店の理由に挙がる「円安」は、店側から見るとこの板挟みを指します。

コロナ後の供給過多と希少性の低下

資金力のある企業の参入で、仕入れ競争が激しくなっています。古着は新品と違って量産できない「限りある資源」。良質なヴィンテージはどんどん取り合いになり、仕入れ値が上昇する一方で、商品としての希少性は薄まっていきます。

以前なら「ここでしか見つからない一着」だったものが、どこの店にも並ぶようになる。価格競争に巻き込まれ、差別化が難しくなる。これが供給過多の正体です。

SHEIN・ユニクロなど低価格勢との競合

「安くファッションを楽しみたい」というライトユーザーの受け皿として、古着は長く機能してきました。でも今、その層はSHEINやユニクロ、GUに奪われつつあります。

古着(レギュラー帯)SHEIN・ユニクロ
価格2,000円〜5,000円1,000円〜3,000円
サイズ展開1点もので限定的幅広く確実に揃う
状態使用感あり新品
選ぶ手間大きいほぼゼロ

価格でもサイズでも選ぶ手間でも、新品の低価格勢に分があります。個店が「安さ」だけで戦うのはもう無理。古着が「安い選択肢」として持っていた強みは、この数年で完全に消えたと言っていいでしょう。

出典:落日のアパレル、倒産・閉店高止まり SHEINや古着の波|日経BizGate(2025年12月1日)

ブーム論争より、店をやっていて実際に見えたこと

下北沢では閉店の話が聞こえ、新潟では開店の話が聞こえることを左右で対比したインフォグラフィック

ここまでは市場データと、下北沢で起きていることを書いてきました。ただ、ここからは少し違う話をさせてください。店を開けてからまだ日は浅いのですが、その短い時間で、現場から耳に入ってきたことです。

店を開けて見えた3つのこと
  • 閉店の話が聞こえてくる街と、開店の話が聞こえてくる街が同じ年に並んでいる
  • 仕入れ値は年々高くなっていると、卸や同業から聞く
  • 実際に手が伸びたのはワークジャケットとシャツ類だった

どれも数で裏づけられる話ではありません。それでも、私にとっては市場データより確かな手ざわりがあります。

下北沢では閉店の話を聞き、新潟では新しい店が開いている

プライベートでたまに下北沢や高円寺に行きます。買い物のついでにスタッフさんと話していると、「あの店、閉めちゃったんですよ」という話が普通に出てくる。ここまで書いてきた閉店ラッシュは、ニュースの中の話ではなくて、行けば聞こえてくる話です。

ところが新潟にいると、耳に入ってくる方向が逆なんですよね。SNSを開けば「古着屋をオープンします」という投稿をよく見かけます。

実際、2026年に入ってからも新潟市には新しい古着屋が出ています。オンラインで人気だった「古着屋2000」は2月、中央区東堀前通に3日間限定で実店舗を開きました(出典:ガタチラ)。その前年には、古町通りにレディース中心の「KapRis」も開いています(出典:ガタチラ)。

古着イベントのほうも動いています。2026年3月には万代島で25店舗が出店するマーケットが開かれました(出典:HAKUSAN VINTAGE MARKET Vol.4)。

 聞こえてくる話店舗の動き
下北沢・高円寺「あの店、閉めた」200店舗超まで増えた後の調整
新潟市「古着屋、始めます」2026年も新規出店が続いている

ひとつ断っておくと、新潟の古着屋が何店舗増えたという統計は、私が探した限りありません。だから「新潟は増えている」と数字で言い切ることはできない。あくまで、私が見ている範囲での話です。

それでも、閉店の話ばかり聞こえる街と、開店の話が聞こえる街が、同じ2026年に並んでいる。この並びのほうが、「ブームは終わったのか」という問いへの答えとしては正確だと思っています。終わったのではなく、場所によって時計の進み方が違う。都市部が調整に入った一方で、地方はまだ増えている途中なんです。

仕入れ値について、開けたばかりの私が言えること

私自身の仕入れ値は、まだ動いていません。店を開けて間もないので、比べるための過去を持っていないからです。三年前がいくらだったかを語れる立場にない。

ただ、友人の古着屋や卸の方と話すと、必ずと言っていいほど同じ言葉が出ます。年々高くなっている、と。仕入れの現場で長くやってきた人たちが、揃ってそう言うのです。

前の章で書いた円安や競争もあると思います。ただ、それだけでは説明がつかない気もするんです。ブームが終わって誰も買わなくなったのなら、仕入れ値は下がるはずですから。上がっているのなら、その服を欲しがる人が、まだどこかで取り合いをしている。

実際に来た人が反応したのは、ワークジャケットとシャツだった

開けてみて分かったことも書いておきます。お客様と話していて何度か言われたのが、新潟でヨーロッパの古着を扱っている店は少ない、ということでした。私としては当たり前に並べていたものが、この土地では珍しいのだと知りました。

そして実際に手が伸びたのは、ワークジャケットとシャツ類でした。LOGUEがワーク系に力を入れているのもありますが、実際に手に取って、袖を通して、あれこれ言いながら見てくださる。その表情が楽しそうでした。

大事なのは、目の前の人が一着に対して反応するかどうかです。私が完全予約制にして、一組ずつ時間を取っているのも、その反応を見落としたくないからです。広く浅く数を追えば、この時間は作れません。

つるけん

個人的には、ブームが続こうが終わろうが、どっちでもいいんですよね。大勝しようとは思っていなくて、「負けない戦い方」をしたい。本業の収入で固定費を極限まで削って、本当に古着が好きな人と長くお付き合いする。それが2026年の今、私が選んだ戦い方です。

第一次ブーム vs 第二次ブーム|違いは何か

第一次ブームと第二次ブームの違いを比較したインフォグラフィック

90年代の第一次ブームと現在の第二次ブーム、同じ「古着ブーム」でも中身は大きく違います。主要な5つの軸で比較すると、現在のブームの特徴が見えてきます。

比較項目第一次ブーム(90年代)第二次ブーム(現在)
中心層マニア・愛好家一般層・若年層
価格帯高額ヴィンテージ中心レギュラー古着中心
購入チャネル実店舗のみ実店舗+メルカリ等
情報源雑誌(Boonなど)SNS(Instagram・TikTok)
購入動機憧れ・コレクション個性・環境・コスパ

大きな違いは「裾野の広さ」です。第一次は一部のマニアが高額ヴィンテージを追い求める形でしたが、今は幅広い層がいろんな理由で古着を楽しんでいます。この裾野の広さこそ、ブームが単なる流行で終わらず「文化」として定着している証拠だと私は思っています。

第二次ブームのほうは、私自身がその中で店をやっている。数字ではなく、店に来てくれた人の反応として見えてくる。ただ第一次のほうは、リアルタイムでは知りません。90年代の終わりごろはまだ小学生で、古着というものの存在すら知らなかった。だからこの比較は、資料と、当時を知る人から聞いた話でできています。同じ「ブーム」という言葉でも、外から眺めた形と、中に立っている感覚は別物です

「本当に古着を楽しむ人」の3つの特徴

本当に古着を楽しむ人の3つの特徴を図解したインフォグラフィック

ブーム論争はさておき、私が古着を好きになってから周りの古着好きを見ていて「この人は古着を本当に楽しんでいるな」と感じる人には共通点があります。

本当に古着を楽しむ人の3つの特徴
  • 流行ではなく「自分の基準」で選ぶ
  • 年代や生地の知識を自分で深めている
  • 一着を長く着る。衝動買いしない

ブームが終わっても残り続ける層の特徴を3つ紹介します。これから古着と長く付き合いたい方は、参考にしてみてください。

流行ではなく「自分の基準」で選ぶ

本当に楽しんでいる人は、SNSで話題になっているから買う、という選び方をしません。自分が好きな年代・ブランド・シルエット・生地感を持っていて、それに合うものだけを選び取ります。

「自分の基準」の例
  • 年代:60年代のワークウェアだけ集める
  • シルエット:オーバーサイズではなくジャストサイズ派
  • 素材:化繊は買わない、コットン100%だけ
  • 状態:ボロは買わない派とボロこそ価値がある派

「オーバーサイズが流行っているから」ではなく「自分は80年代のショートシルエットが好きだから」。そういう軸を持っている人は、流行が変わっても離れません。

年代や生地の知識を自分で深めている

古着を本当に好きな人は、知識欲があります。タグを見て製造年を推測したり、縫製やステッチで年代を見分けたり、生地を触って質感を確かめたり。表面的なデザインだけで判断せず、一着の背景まで知ろうとします。

知識を深めるためにチェックする5つのポイント
  • ブランドタグの書体・素材から年代を推測する
  • 縫製(チェーンステッチ・シングルステッチ)を確認する
  • 生地の重み・打ち込み・手触りを確かめる
  • ボタン・ジップなどの付属品の年代をチェック
  • ユニオンチケットや製造国表記を読み解く

知識が深まると、同じ古着屋に行っても見える景色が変わります。「この服はなぜこの質感なのか」「なぜこの価格なのか」が理解できるようになり、買い物がもっと楽しくなる。この好循環に入った人は、ブームがなくなっても古着から離れません。

一着を長く着る。衝動買いしない

本当に楽しんでいる人は、買った一着を大切に着ます。リペアしたり、自分で手入れしたり、何年もかけて自分の服に育てていく。「安いから買う」「タンスに眠らせる」という買い方はしない。

長く楽しむ人衝動買いする人
1年で買う着数3〜10着30着以上
選び方納得するまで待つその場の気分で決める
購入後の手入れ洗濯・リペア・補修ほぼしない
5年後愛着が育つ大半をフリマで売却

一着と長く向き合う人は、次の一着を買うときも慎重になります。本当に欲しいものが来るまで待てる。この「出会いを待てる姿勢」こそ、古着を長く楽しむコツだと私は思っています。

つるけん

LOGUEを完全予約制にしたのは、こういうお客様との時間を大切にしたいから。売り込むためじゃなく、1人1人と話をして、その人の「自分の基準」に合う一着を一緒に探したい。華やかさはいらないんです。自分のこれまでの経験を形にしただけ。それだけです。

まとめ|ブームは終わらない。ただし付き合い方は変わる

古着ブームは終わっていません。輸入量が減るなかで金額は統計開始以来の最高を更新していて、文化として定着しつつあります。

同時に、下北沢では200店舗超に膨張した古着屋が調整局面に入り、閉店ラッシュも起きています。家賃高騰・円安・供給過多・低価格勢との競合という構造的な変化が背景にあり、2026年以降もこの流れは続くでしょう。でもこれは「ブームの終わり」ではなく、「ブームの形が変わった」ということです。下北沢では閉店の話が聞こえ、新潟では開店の話が聞こえる。場所によって時計の進み方が違うのだと思います。

重要なのは、あなた自身が古着に何を求めるかです。流行に乗って買うのか、自分の基準で選ぶのか。一着を長く着るのか、次々と買い替えるのか。その選び方で、古着との付き合い方はまったく変わる。

ブームがどう変わっても、本当に古着を好きな人が離れることはありません。私はそういう人と長く付き合える店でありたいと思っています。

つるけん

だから私は、セールやキャンペーンはやらない方向で考えています。値段を下げれば人は来るかもしれない。でもそれで来た人と、一着をゆっくり選ぶ時間は作れない気がするんです。ブームが上向こうが下向こうが、ここは変えないでいたい。

この記事を書いた人

つるけん|LOGUE オーナー
新潟市沼垂で、アメリカとフランスの古着を扱う予約制の店をやっています。古着歴は中3から20年。本業はフリーランスのSEOコンサルタントです。

店主のこと・LOGUEをはじめた理由

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